永遠の彼方に 《神に愛された少女》




「信じられないな!!

誰がそんな嘘を…

何を企んでいる!!」


アランは動揺していた。



『嘘では有りません。

信じてもらえなくても

いいです!!


事実ですから』


美琴は信じて
もらえないことに、
涙が出そうになり
俯いた。




「私は信じますよ。

美琴様は可愛いくて、

お優しい御方です

私どもを欺くような

人ではございません。』




『…ウッ…』


美琴は嬉しくて
俯いたまま

涙がこぼれた。




『私も信じよう
美琴を見つけた時

確かに金色のオーラに

包まれていた

あれは、説明しがたい

現象だった。』





『……ヒック…』










突然ふわりと、暖かい
ぬくもりに
包まれて

カイルに抱きしめられた。







『もう誰にも

美琴を傷つけさせない。


躰も心もだ。』





『ァ…ウッ…ヒック…ぁ …りが…とう…ご…ヒック… ぃ…ます。』



カイルの優しさに、

美琴はとうとう
泣きじゃくって
しまった。



























「俺だけ悪者じゃん。」




ばつが悪くなったアランが呟いた。






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