永遠の彼方に 《神に愛された少女》

療養





『美琴?
お腹は空いているだろ
何か食べるか!?』



美琴はカイルの言葉に
頭を小さく横に振る


(頭がボーっとして
気持ち悪い。)


「少しだけでも
食べたほうがいいですよ

体力つかないと
治りが悪くなります。

薬湯も
飲まないと
いけませんから。

医者の言うことは
聞くものですよ。」



素直に頷いた。


(皆さんの

迷惑にならない
ように少しでも
食べよう。)



『アラン、食事の

用意をするように

給仕に伝えてくれ。』



アランは頷いた

「アラン様、

薬湯の用意も

お願いします。
これが、薬です。」



「わかった。

煎じて持ってくる。」



アランは給仕室に向かった。



《アランさんに
嫌われているの
かな?》



美琴の小さな呟きが、
カイルの耳に届いていた。



『そんなことはない。

アランは
誤解しているだけだ。

直ぐにわかって
くれるさ』


カイルは優しく
頭をポンポンし
てくれた。


(…////…)





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