〜深愛〜届かぬ手紙〜

2005/6月

私は
昼休みになるとカスミをランチに誘った…





『…ねぇ、カスミ…』



『何っ』




『カスミには、
1番に伝えたくて…』



『…何
改まっちゃって』



カスミは
うっすら感づいた様だ…





『…結婚が
決まったんだぁ』



『本当〜っ』





私はコクリとうなづいた…



カスミは
一瞬驚いた様だったが、
それはすぐに落ち着きを取り戻した…





『…やっとだね…
おめでとう』




えっ
私が思っていた反応とは
少し違うものだった…




『…あっ、
ありがとう
カスミの事だから、まだ早過ぎる〜とか、スピード婚だ〜とか言われると思ってたから…少し、びっくりしたぁ』




私はランチを食べるのも
忘れ、母達から聞いた、あの話をカスミに話した…




『…運命…
って、あるのかなぁ…』




そうつぶやく私に





『…やぁ〜だぁ〜
のろけちゃってぇ〜』


と笑うカスミ…





『…だって、
タケルと再会したのは偶然だしそんな過去があったなんて…。

運命かもしれなぃ…って…思うじゃん…』




カスミは照れながらも話す私を見つめていた…




『やだっ
何人の顔そんな見ないでよっ』



照れる私にカスミは笑みを浮かべた…




『…リナ…、
素直になったね…』




『…えっ』





『やっばい
昼休み終わっちゃう』



カスミの声に
私も慌てて時計を見た!






会社に戻ると
カスミは週末、少し時間取れないかと聞いてきた…


土曜日なら小西は仕事だから…と伝えると、
また連絡すると言い、慌てて持ち場に戻って行った…
< 127 / 147 >

この作品をシェア

pagetop