Libra ~揺れる乙女心~
「お!!お前、何やってんの?」
誰かの声に振り向いた。
今、一緒にいたいと思っていた人ではなかった。
そこにいたのは隆介だった。
「隆介…隆介こそ、何やってんの?」
「俺?まぁ、男にもいろいろあんだよ」
隆介はジャージのポケットに手を入れて、意味深に笑った。
「何よ、それ!眠れないの?」
「まぁな、お前も眠れないの?」
隆介のこういう顔に弱い。
普段強がってるのに、時々寂しい顔をする。