Ｌｉｂｒａ ～揺れる乙女心～

「健太、大好き！」


「本気にしていいの？」



不安そうな顔の健太。

その頬にキスをした。



「鈴子、無理しなくていいよ。これからも、俺はお前に振り回されることを覚悟してるから！どんな鈴子でも受け入れるからさ！」




もう迷わないよ。



今でもやっぱり隆介が好きだと言う気持ちはゼロではないけれど、

隆介に対する気持ちは『憧れ』なんだ。




一緒に生きていきたいと思うのは、健太だけなんだ。




わがままで優柔不断で、

世話の焼ける彼女を、健太は温かく見守ってくれる。





これからは、もう心配かけないようにするから…


ごめんね、健太。



でもね、またもし私が迷ったら…

その時は、しっかり私を抱きしめて、私を迷路から連れ出して。





私には健太しかいないから。


何があっても、健太が好きだよ。