Secret Heart
確かに
瑛司の言ってることは正しい。
けど……
『あたしだってそんなこと、とっくに分かってる!
だけど、先輩の顔を見ることが出来ない。
先輩の姿を見る度に
先輩に優しくされる度に…
彼女のことが頭をちらついて、ツラくなるんだよ。』
先輩のことを考えると
必ずサキちゃんが頭をよぎる。
先輩の手は
サキちゃんに触れた手。
先輩の胸は
サキちゃんを抱きしめた胸。
先輩の笑顔は
サキちゃんに向けた笑顔。
全てが
あたしのものじゃなくて…
サキちゃんのもの。
「何をそんなに焦ってるん?」
焦ってる……あたしが?
瑛司のすることや話すことに、あたしは驚かされてばかり。
「時間はまだまだある。
彼女はいつもそばにはおられへんけど、お前は違う。
同じ学校の同じ部活におんねんから、自分のこと見てもらうチャンスは…陽菜のほうがあるやん。」