約束
第十三章 三者面談
 太陽の光から放たれた光が直線状に白い光を届けていく。それは部屋の中にもしっかりと届く。

 梅雨の時期は去り、期末テストの結果が出揃っていた。結果は高校に入ってから今まで見たことのない点数が並んでいる。

 手応えはあったが、結果として表示されると一際違う。

 一番驚いていたのは両親だった。両親は学校の優等生が一人住むだけで、普段勉強をしなかった私がここまで勉強するようになるとは思わなかったのだろう。私の気持ちを知らないなら尚更だ。

 木原君は何も知らない両親から私をどうやって勉強させたのかを執拗に聞かれていた。意味の分からない彼は肩をすくめるしかないようだった。

 とにかく、私の成績を底上げしてしまった木原君への両親の高感度は以前よりアップしたようだった。
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