完璧社長とKISS! ~Police Love Story【番外編】~
「直幸、今日はありがとな」
私と安井さんに近づいてきた。
「いえいえ、どういたしまして。 俺んとこの宣伝にもなりますんで、こちらこそ、おおきに」
心なしか、安井さんの声が、不機嫌そう。
「悪いが、彼女を少し貸してもらえないか?」
「え?」
私は、晃一さんを見上げた。
そして、
よけいに安井さんの表情がこわばった。
「ええんですか? 後ろの彼女、ほっておかれるんですか?」
他の奥様たちと談笑している赤いドレスの彼女の方をチラと見て、
「あ、いや・・・少しでいいんだ」
「イヤだと、言ったら?・・・・」
「・・・・・」
驚いた晃一さんは、何も反論しなかった。
「ほな、失礼します。行こう、理子さん」
私の手を引き、その場を立ち去ろうとする安井さん。
私は、必死に晃一さんの顔を見た。
晃一さんも私を見つめてる、だけ・・・
なんで、なんで引き止めてくれないの?!
やっぱり、私だけの片思い?!
喉元まで出かかった声を押し殺した。