完璧社長とKISS! ~Police Love Story【番外編】~
――――3月
前日に卒業式を無事に終え、
今、搭乗手続きを待つ空港のロビーに晃一さんと私はいる。
先ほどまで、
大学の仲間と、毬子さんと啓人さんが見送りに来てくれていた。
ずっと、手を繋いで
ロビーのベンチに座って、お互い言葉はない。
私の左手の薬指には、晃一さんがくれた指輪が光る。
何か言葉を言ってしまえば、
涙が溢れてきてしまう。
晃一さんも、きっと同じ。