Dice
Age 16 : Vo.9 - 返信 -
動揺を隠しながら、平然とした顔をして掃除を再開していた。


頭の中はまさしく真っ白だった。


恐怖、そして期待。


掃除が終わり、ほんの少しの時間なのに返信が来ないことばかり気になる。



「よし、帰ろうよ。」



あずさが声をかけてくれた。


私は少しの間をおいて、



「今日は図書館で予約してた本を借りてから帰るから。」



あずさは、残念そうに口を膨らませて、メールしてねと言った。


私はあずさの肩を本で軽く叩いて教室を出た。


図書館へ向かう途中、携帯を見た。



赤く点滅したライト。


慌てて、違う教室の中に入った。


また手が震える。


真ん中のボタンを押した。



「偶然?でも出来すぎだよね。そう聞いて異常に会いたくなった」



私は言いようのない、不安と、興奮でその場からしばらく動けなかった。
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