【続】ギャップ的恋愛論
「まあ、入れよ」
「……う、うん」
俺が玄関を開けた途端、乙葉の声の調子が一変した。
何事かと振り向くと、真っ赤な顔でやけに瞬きばかりを繰り返して俺を見上げいる。
どうやら、ここにきて再びいじらしさを取り戻したらしい。
……おいおい、人がせっかく平常心を取り戻したっつうのに、今さらそれはねぇだろ?
「適当に座っとけよ?」
それでもやっとブーツを脱ぎはじめた乙葉を置いて、俺は上着を脱ぎながらリビングを通り越して寝室へ。
もちろん心の中では、再び頭をもたげ始めたヤラシー本能を必死に押さえ付けながら。
くそっ……
盛りのついた犬か、俺は。
自分に苦笑しながらいつもより時間をかけて上着をハンガーに吊していると、
「……ひゃああ!?」
「……っ…!?」
扉の向こうのリビングから、戸惑うような叫び声が上がって、思わずハンガーを落としてしまった。
何なんだよっ!一体。
悠紀から借りてるエロ本は隠してあるはずだろっ!
………多分。
内心焦りつつ覗いたリビングには、
「コ、コ、コタツだぁぁぁ!!」
部屋の真ん中にでんと居座る我が家のコタツを見つめて、真っ赤な顔で感激しまくってる乙葉がいた。
「………」
………はぁ…
マジで意味わかんねぇから、お前。
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