悲恋~歌姫HARUHI~
理輝の腕の中から
すり抜けて


目が覚めた私は
シーツを巻いたまま


ヒロの部屋の前に立った。


扉の向こうにヒロはいる?



私はそっと部屋のドアを開けた。




真っ暗な部屋に月明かりが
差し込んでいる。



いないのね・・・・・



私はシーツをとって生まれたままの
姿になってヒロの部屋を
歩き回った。



ヒロが座る書斎のイス


大きなソファー


そしてクローゼットの中のスーツ


ヒロの匂い・・・・

大きなベット・・・・・


愛しい人に抱かれているような
安らぎで私はいっぱいになった。


理輝の部屋に戻って
理輝の頬にキスした。


「ごめんね、もう会わない・・・・」



さっきつけたキスマークが
消えたら
私を忘れてね・・・・・


都合のいいことを言う私・・・・
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