オマエは俺の物

オマエは俺の物

それから愛を確かめ合って、家に帰るとお母さんとお父さんが頭を抱えて悩んでいた。
あたしのことだろうってすぐに分かった。
「亜実・・・いい加減にしなさいよ。」
お母さんは今にもおかしくなりそうなくらい怒っていた。
こんなの初めてだ。
「高いお金払って今の高校にいれてあげて、生徒会の副会長も勤めているじゃない。そんな普通の高校生の亜実が結婚?絶対にダメよ。結婚は遊びじゃないの。恋愛は好きにしなさい。でも、結婚は一生が決まるの。20歳越すまで結婚は許しません。絶対に。」
あたしはそのとおりだと思った。
だから、認めてしまったんだ。
「そうだね。」
結婚なんて高校生が見る夢物語。
あたし、断る・・・。
澪先輩と離れる。
澪先輩が他の人と結婚する・・・。
そんなのイヤだよ。
どうして・・・?
だいすきなのに。

「おいオマエ!どういうつもりだよ!」
生徒会室で澪先輩に押し倒された。
でも、あたしは抵抗しなかった。
真っ直ぐに見つめて、そらさなかった。
「俺と別れてもいいのかよ!」
澪先輩のいつになく必死な姿が心に焼きつく。
「結婚できない。」
このまま中途半端に付き合うのなら、
もう、恋愛をたとうと思った。
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