白の世界
７時きっかりに仕事を終えて、二人に携帯から連絡してみると、新宿の高島屋の入り口の少し広場になっている、ベンチで発泡酒を飲んでいるというので、急いであたしもそちらへ向かった。


「おつかれ〜。」

憲次が走り寄るあたしに気づいて、手を振った。

「お疲れ様です。」

一輝も少し、アルコールが回ってきたのか、少し微笑んでそう言った。

「おつかれさま〜。もう、突然来るから、あたし混乱してるよ。」

「いやさ、ライブの時だと、ゆっくり話したりできないじゃん。な、一輝くん。」

カクン、と首をおろして、一輝は返事をした。

「まあね、ライブの時だとね、いろいろいな人居るし。みんな酔っぱらってるしね。普通に話しは出来ないか。」

「とりあえず、咲ちゃんも酒、飲むでしょ？下のコンビニで、俺、買ってくるよ。」

「う、あ。じゃ、お言葉に甘えようかな。お願いします。」

「一輝くん、口べただからさ、はなしかけてやって。」

席を立ちながら、憲次は笑って去っていった。


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
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