ひなたぼっこ~先生の、隣~
「妹尾」
そっと泰葉の体を離す。
「人前で歩いたり、学校以外では人の目を気にして付き合っていかなきゃいけない」
真面目な顔をして先生が話す。
「それでも…いいか?」
泰葉は、頷く。
「もし…バレたりしたら、今回みたいな噂だけでー…」
「先生」
そっと、シップの貼ってある頬を触る。
「一人で背負わないでください」
「…」
「私も一緒です」
頬に触れられている泰葉の手を、そっと握る。
「そうだな…」
ふっと笑い、もう一度抱きしめる。
「お前には、かなわないよ」
きっとこれから私と先生は、この河川敷のような光が少ない場所でしか、二人で会えないかもしれない。
だけど、私は先生と一緒にいたい。