私と彼の関係
 つりあわないといわれたことはないけど、私と宮野君はつりあわないのかもしれない。


 もっとこう、性格が意味不明ではなくて、分かりやすい欠点があればいいのに。


 彼の前だと全てが敵わなくて気後れをしてしまいそうになる。


 ののかちゃんに対してもそうだった。


 あれから彼女とよく話をするようにはなったけど、自分のだめさを思い知らされるような気がするから。


「君がどうしてもしたいというなら、一度か二度くらいならしてあげてもいいよ」


「何を?」


「デート」


「本当に?」


 そのとき、彼がからかうように笑うのに気付き、しまったと思った。


「君次第だけどね。俺はどっちでもいいし」


 したいと言ってくれないんだから本当にどっちでもいいんだろう。


 それは寂しい気がしたけど、それでもそう言ってくれたことが嬉しくて、結局したいということになっていた。



 でも、何で私は八十なんて点数を課せられたんだろう。


 点数が悪くても宮野君には関係ないのに。
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