私と彼の関係
第八章 熱
 夏休みになった。射すような日差しが体に刺さる。私は腕をあげると、まばゆいばかりの日差しを遮っていた。


 今日は宮野君との楽しいデートのはずだった。本当はわくわくする気持ちでいたはずだった。


 でも、襲ってくるのは響かんばかりの頭痛。


 熱ははかっていないけど、思ったより高いのかすごく頭が痛い。


 他の日にしてくれっていえば、してくれたかもしれない。


 でも、宮野君は気まぐれだから、なかったことにされたくなかった。


 私は宮野君の言った条件を満たしていないから、そういわれて反論できない。


「優菜」


 振り返ると、宮野君が近くにいた。


 私が笑おうとしたとき、突然額に手を伸ばされた。


 彼の手が冷たくて、心地いい。


 そう思ったとき、彼は眉根を寄せる。


「家まで送るよ」
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