私と彼の関係
「少しだけ話をしたよ」


 彼女には宮野君の家に行くと伝えていたのだ。


「携帯の番号とか教えてもらった?」


 彼女は身を乗り出してたずねてきた。


「そ、そんなの無理に決まっているじゃない。話すだけでも精一杯だって」


 あいの言葉を聞き、顔が赤くなるのが分かった。昨日はせいぜい話をするのが精一杯だったのだ。


「理由をつけて聞いちゃえばよかったのに」


 そう楽しそうにあいは言う。でも、昨日の私はあれでいっぱいいっぱいだった。だからこそ、今のような後悔があるわけだ。


「教室に入ったらこの話はやめてよね」


 私は不安を抱きながら、あいにそう告げた。


「もちろん大丈夫だよ」


 そうあいは笑顔で言う。大丈夫と言ってそうでなさそうだから困っているんだけど。


 私の両親と宮野君が顔見知りということはあいにしか言ってない。


 学校も違うし、そのことを知られてもそんなに影響はないと思うけど、人気があるし、厄介ごとは避けたいと思っていたからだ。



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