-sad and painful-
「おとうさぁぁん!!
咲、連れてきたよ!」

「あっどうも…綾瀬咲です。」

「こんにちわ。琉香から話聞いてるよ。
それでね、貴くんの事なんだけど…」

私は息をのんだ

どうか何もありませんように…

心の中で何度も祈った

「カルテはあるんだけどね、
精密検査のカルテはないんだ。
だから分からないよ。
ごめんね。」

「あ、そうですか…
分かりました。ありがとうございました。」

私は深々と頭を下げ病室を飛び出した。
< 16 / 55 >

この作品をシェア

pagetop