冬季限定!!ホットジャー


「あーー室内で着るとあっっっついな!!」


ブルーが叫んだ。


対冬将軍用に作られた戦闘服はとっても暑いのだ。


パッチいらずのこの保温力!!全部で五色!!非売品です!



「ぐふっ…貴様ら………こんなことをして只で、痛っ!!」

「わるものたんだから、もっとわるものらしくしてよー」

「よわー、おじさんよわー」

「たのしくなーい」


ビシビシ叩かれる冬将軍、一応本物の悪者なのだが。


「共感するでしょ?レッド(菊地)」


「………グリーン」



ホットジャー最弱のレッド(菊地)、心の拠り所はピンクだけである。



内気な性格、NOとは言えない日本人、本職の方でも肩身がせまく今時の若者についていけない、独身と彼女いない歴がピッタリ一致する、流行りの草食系にのっかっても当然モテない、だがらといって肉食にもなれない、自分に自信が持ちたくてこのご時世に意味の解らないホットジャーに入った。


やっと自分から行動に移せたのに、冬の一時だけ本職を休むことに職場の人間は冷ややかだ。


ホットジャーもフザケタ若者がパシりに使うし、おっさんだからと一線引かれている気もするが………



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