昼間の月は淡くて白い 第二巻

*『拝啓 カミサマ』

所詮あなたは人間の作り出した空想体

人が信じる事で存在し

人が信じなければいとも簡単に消えてしまう

あなたの存在は無限であり有限


僕の中で渦巻くヨシナシゴトも

あなたは取り除いてはくれない

あなたは何か言っていますか?

僕が聞こえないだけですか?


あの光の射す所へ辿り着けたなら

僕は幸せになれるでしょうか

あぁ神様

あなたの力なんて信じる気はないけど

歩いて行く先に光を見たって

罪にはならないでしょう?




世界中の色んな人が生きていくなかで

あなたを信じ

あなたを憎んでいます

何もわからないまま半信半疑


人一人抱え切れない感情を

人はあなたに向けるのです

喜び 怒り 哀しみ 楽しさ

「ヒト」は失敗作ですか?


知らぬあの地に立つ事が出来たなら

僕の中で何か変わるでしょうか

あぁ神様

あなたの力なんて信じる気はないけど

僕なんかでもあなたを想えば

あなたは確かに在るんでしょう?


*
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