昼間の月は淡くて白い 第二巻

*『風に』

落ち葉は風にすくわれて

しばらく宙を舞って

やがて地面に落ちた

飛ぼうとしても

飛べずに戻ってきたように見えて


見えなくなるまで

風に乗っていけばよかったのに


そう思って

少し寂しくなった





冷え始めた風が

僅かに湿っている




*
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