Touch Me <不定期更新>

by Christmas






無防備な愛を

精一杯の恋を


何気ない会話の中に
いつも紛れ込ませて


少しも恐がらずに
日常を走り抜けてきた




君の温もりから離れて

自由になったはずの
私の肌寒い身体なのに


まるで

自由を失ってしまったみたいに

――動けない




どうしてだろう?


この場所から進めない


たったの一歩も――



頼りない君の笑顔に
救われていた頃の自分が


またひとつ

私の傷を増やしていくよ




全てを素直に
受け入れるまでには

まだまだ果てない時が
必要みたいで



それでもいつか


空に描いた揺るぎないものは

錯覚なんかじゃなかったって


そう思える日が
信じられる日が


私にも訪れるのだろうか?




――ほら


涙の薄い膜の向こうに
ぼんやりと広がる景色


その中に浮かぶあの緑木の
テッペンに引っ掛かった流れ星は


今はまだ

決して堕ちたりしないから――




――そうだ


だからさ

街中が最高に賑やかになる
あの日までには


とっておきのお願いを

考えとこうか――?





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