Touch Me <不定期更新>

矛盾





「独り」は恐い


踏ん張り続けるこの足が

崩れ落ちそうなほど――



だけど

一人になりたい




「僕」に踏み込まれるのは

嫌だけれど


「僕」をわかってほしい





同情はされたくないけれど


君のその長い指で

優しく触れてほしい



見下ろされたくはないけれど


君のその大きな手で

頭を撫でてほしい




忘れたいと願う君の名を


それでも忘れられない

胸に刻み込まれた君の名を



本当はやっぱり

忘れたくない



哀れすぎる

――矛盾




ほら

今日もまた


もう聞き飽きた

君のかすれたその声が


二人の住む孤独な檻に

こだまする――





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