【完】冷徹仮面王子と姫。
 見事一刀両断されたあたしの仮定的発言。


 その衝撃で粉々になった一文字一文字を回収する間もなく、次は巨石を頭上に落とされた。



「というか、恋愛ものでも流血あるよな」



 そうあたしに聞く氷室君。あたしもそんなことは承知で見ている。



「…目、閉じてる」



 あたしの言葉に氷室君は、パーティーパック級超特大の溜息をついた。


 なかなかストレートに心臓に刺さる音。



「お前…」


「え?」



 あぁ。なんだか白い目で見られているようだ。


 次はなんと言われるのだろう。



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