【完】冷徹仮面王子と姫。
「中東の戦場行ったら、三秒持たないだろうな」




 よく分からなかった。とりあえず笑ってみるけれど、その笑いも相当引きつっていたかもしれない。


 一般常識程度の内容だったらどうしよう。



「でさ」


「うん?」



 会話を戻すような調子で掛かった声。



「俺、ベッタベタの恋愛ものとか無理」



 一つだけ突っ込みを入れるとすれば。


 ベッタベタという表現はいかがなものかと思われます。


 それでもベッタベタと表現されるなら、あたしはそれを好きと認めるしかない。



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