雪枝エッセイ
腐女子ってナンデスカ


最近携帯で読める漫画サイトを利用している。
レディースコミックや青年マンガなど、今まで縁の無かったマンガを色々読んでみている。
表向き、手をつなぐまでにKC三巻までかかるような純愛少女マンガが好きだと豪語している雪枝だったが、携帯コミックがお気に入りなのには理由があった。
ケータイの読み物って、エッチな内容のものを読んでも、紙ゴミとしてかさばらない、読んだという証拠が残らないのだ。
携帯コミックてほんとに便利だ。

携帯コミックサイトに携帯からアクセスし、月額料金を払えば、サイトに登録されているどんな漫画も読むことが出来る。

雪枝はサイトのヒットトピックスに出ていた、今まで敬遠していたBLのマンガを読んでみることにした。
BLとは、男同士の恋愛物語。
中学生のときに周りの女の子がBLについて騒いでいたけど、あまり雪枝は読んだことがなかった。
読んでみて驚いた。
男同士の話なのに、BLって、完全に女の子の目線や感覚で描かれていることに。
雪枝には弟が二人いて、自分が女だから分かるのだが、男の子はBLにあるようなこんなしゃべり方や発想はしないと判る。あまりリアリティーは無い。

主人公の男の子は、女の子の理想のシチュエーショョンや感覚でストーリーが描かれていて…。
例えば

「大学に受かった俺は、春から実家を出て、憧れの高級職高収入の彼の高級マンションで、二人きりで同棲を始めた。
俺は家事をする係。
朝食の卵焼きを焼いていると、背中から彼に抱き締められ、「好きだ」と言われ…俺はその強引さに朝から逆らえなくて…」
みたいな。
これは女の夢だよな?
と雪枝は読みながら小首をかしげた。
そんな話が女性の作者によって、男同士の恋愛として描かれているのがBLの基本構造らしい。
女子がBLを読むと、主人公に感情移入するとき男だと仮定することとでより現実を忘れやすく、バーチャルに恋愛を楽しめるのかもしれない。

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