恋愛トライアングル


車は少し先で止まり、運転手は私の方へ駆け寄って来た。


綺麗な女の人だった。




『お嬢さん達、怪我はない?』

綺麗な声でそう言った。


そう、私は車にぶつかる直前――



拓に背中を押されたのだ。



この道路は一車線しかない小さな物で、私と拓は公園の向かいの歩道に倒れ込んだ。


拓は命懸けで私を―――――







きっとその時に恋したのね。
子犬みたいな彼に。
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