君に花を。
「アドレス教えて?」


チャーンス!


「ええよ。電話番号も」


教えていると、兄貴のムカっとしている顔を見て俺はニヤリと笑った。


これこそ、悦っっ!


「登録…っと。ありがとう」


「ええよ。俺も聞きたかったし」

柚は思い出したように、スカートのポッケから何かを取り出した。


ひまわりのキーホルダーだった。


「かわいいなぁ」


「ホント?よかったっ」


キーホルダーは携帯にでも。
付け替えていると、柚はニコニコしながら見ていた。


子供みたいやなぁ。ホンマ、抱きしめたくなるわ。


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