Honey Body!


この人、怖いんだか優しいんだかわかんない…。

顔は怖い。
明らか怖い。

でも、話してるとたまに優しいし…。



「…わからない」

謎な人だな、神山龍斗。



「は?お前、自分ん家わかんねぇの?」


「へ?」


「今わからないっつったじゃん」


「あ、今のは独り言…」


「あそ。で、次どっち曲がんの?」


気付いたら見覚えのある道にいた。



「次は…左」


「あいよ」


…やっぱ優しいかも。

男の人達から助けてくれたし、わざわざバイク借りてあたしを家まで送ってくれている。


ただ同じ学校だからって、ここまでしてくれるんだもん。


いい人なんだね、きっと。


「あ、あの白い家があたし家だよ」

やっと着いたよ我が家に。

神山くんは静かにバイクを止める。
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