ずっと大好き…この恋は秘密 …

プレゼント



「あっ!」


浅井がみのりを抱き寄せようとした瞬間

みのりが大きな声を出した。


「…なんだよ」


浅井が伸ばしていた手を引っ込め
驚いた顔で言う。



みのりは浅井の言葉には答えずに
テーブル脇に置いてある自分のカバンから
小さな箱を取り出した。


それをうれしそうに持ってくると
浅井の隣に座り、浅井に差し出す。


「誕生日おめでとうございますっ

これプレゼントです」


笑顔でそう言ったみのりに
少し照れながら浅井が小箱を受け取る。


「ありがと…

開けてい?」


「はいっ」


浅井の反応が楽しみな反面心配で
みのりが浅井をじぃっと見つめる。


包装紙を剥がす途中で浅井が笑い出し
みのりを見た。


「つぅか、

そんな見られてたら開けられないんだけど(笑)」


「え、あ…すみません」


浅井の言葉に少し笑ってみのりは浅井から目を逸らした。


「あ、ジッポじゃん!」


綺麗に包装された小箱の中から出てきたのは

みのりが祐と悩みに悩んで買ったジッポだった。


シルバーとブラックの中間くらいに光るジッポを
浅井が箱から取り出す。


「かっこいいじゃん。

ありがとなっ


明日からさっそく使うな」


浅井の笑顔にみのりも安心して笑う。


「…でもあまりタバコは…」


「大丈夫。

オレそんな吸う訳じゃないし。

吸っても1日5本くらいかな…」



5本という本数が少ないのかどうなのかも分からず
みのりが黙る。


そんなみのりを見て…
浅井が真剣な顔をして聞いた。


「佐倉はタバコ吸う男ってやだ?

やめて欲しい?」


「…別に嫌いじゃないです。

浅井さんがタバコ吸ってるところかっこいいし…


だけど、体が心配で…」


「え?

…オレ佐倉の前で吸った事ないよな?」


浅井の言葉にみのりが顔を赤くした。






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