ずっと大好き…この恋は秘密 …

ありがとう…



バイトに行かなきゃ…


みのりはコートを着て玄関を出た。


コートから覗く素足が歩くたびに冷たくなる。


浅井が迎えにきてくれる日はすぐ近くからでているバスで本屋まで向かう。


家から150メートルほどのバス停に行くだけなのに足取りが重い。




圭司の事を考えると…

どうしても気持ちが落ち込んでしまう。



期待させるような事は極力してこなかったつもりでも

傷つけたのは確かだったから…



『もしダメだったらオレと付き合ってよ』


言ってる事はむちゃくちゃだったけど…


その言葉に支えられてた自分もいた。






もしも浅井さんに振られても
1人じゃないって…


イヴに…

泣きながら1人で教習所から出てきて…

圭司くんの車に乗り込んだ時


あたしは少なからず安心してた。



圭司くんの車の中はすごくあったかくて…


あたしをずっと待っててくれた事に

少しだけうれしくなって…


同時に大きな罪悪感を感じた。



『圭司くんの気持ちには答えられない』


その一言を言わなきゃいけなかったのに

あたしは…


圭司くんに甘えたんだ。



『それでもいい』

そう言ってくれる圭司くんの気持ちに甘えた…



イヴの夜

圭司くんはあたしと浅井さんを残して1人で帰った。


圭司くんが…

どんな気持ちでいたのか…



考えれば考えるほどつらくなる。




あたしは…


圭司くんにどんな顔をすればいいんだろう…








到着したバスの座席に座り外を眺める。


たまにすれ違う教習車を気にしながら

バスに揺られた。



頭の中が

圭司の事でいっぱいだった。








いつもは浅井さんの事でいっぱいなのに…


他の人の事しか考えられないなんて…





こんな事初めてだった。




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