ずっと大好き…この恋は秘密 …



なんて…

あたしはずるい。


多分…

きっと沙紀さんは浅井さんが好きなのに…


気づかないふりしてる。



『沙紀さんは浅井さんが好きなんじゃないですか?』


そう言ったら…

浅井さんは何て答える?



『え…?』

そう言って真面目な顔になるの?




『んなわけねぇだろ(笑)』

そう言って笑う?




あたしと沙紀さん…

どっちをとる?



ばかな事を浮かべてしまった頭を横に振った。





…答えを聞くのが恐いから…


だから聞けない。





…聞かない。





「結構強いな、これ」



浅井の声にはっとしてみのりも日本酒に口をつけた。


「…うぇ〜、辛い…」


舌を出したみのりを見て浅井が笑った。


その笑顔に胸が苦しくなる。





浅井さんを…

信じてないわけじゃないの。


…信じてる。



でも…

理屈じゃないんだ…



ただ

浅井さんと離れることが怖いだけ。


少しでもその原因になるものが…


気になって仕方ない。





…壊したくない。


今の関係を壊したくない。





だから…

余計な事は言わない。




…聞かない。



別にいい子じゃなくていいもん…


悪い子でいい…






何も考えたくなくて

考えれば考えるほど
自分が嫌いになってくのが嫌で…



おいしくないグラスの日本酒を口に運ぶ。


体の中から一気に熱くなる。



気がつけば外を舞ってた雪がうっすらと地面に積もっていた。




.
< 368 / 475 >

この作品をシェア

pagetop