ずっと大好き…この恋は秘密 …


「あ、年明けた」


リビングでつけっぱなしにされていたテレビが急に騒がしくなった。


ベッドに入ったままの2人の元にもその音が聞こえてくる。



「初詣どこ行くの?」


浅井に抱きしめられながらみのりが言うと
浅井が少し甘えたような声を出す。


「ん〜…

初詣もいいけど…


このまま寝正月でもいいかなぁ…」


「…疲れたの?

歳?(笑)」



わざとからかうみのりの背中を浅井が指でなぞる。


「きゃあっ」


「おしおき(笑)


…そういや罰ゲームまだだったなぁ」


楽しそうに笑う浅井をみのりがあきれたように見た。


「まだやるの?

もうやめようよ。罰ゲーム」


「おまえが言い出したんだろ?(笑)」


「そおだけど…」


みのりが拗ねたように浅井を見つめる。


そんなみのりのほっぺを軽くつねりながら浅井が笑った。


「…わかったよ。

じゃあ健全なやつにするからさ(笑)」



ほっぺをぷにぷに触りながら言う浅井をみのりが見上げる。


「バレンタインにチョコケーキ作って」


意外な罰ゲームにみのりがきょとんとする。


「チョコケーキって…

誕生日とかに焼いたやつ?」


「そう」


「…そんなんでいいの?」


そう聞くみのりに浅井がニヤニヤしながら顔を近づける。


「みのり何期待してたんだよ」


動揺して目を逸らしたみのりを
浅井がうれしそうに覗き込む。


「ん?言ってみ?」


「…別に」


冷静を装っているみのりに浅井が急にそっけない返事をした。


「そ?

ならいいや。


じゃあ寝るかな」



そう言ってみのりに背中を向ける。




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