ずっと大好き…この恋は秘密 …

言わない秘密



「え…奥さんが?」


祐の言葉にみのりが頷いた。






to.祐ちゃん
sub.どうしよう…
――――――――――
祐ちゃん、相談ってゆうか…

聞いて欲しい事があるから暇な日会えないかな?
――――――――――



昨日メールを送ると
すぐに返事がきて

翌日のバイトの昼休みに来てくれる事になった。


「そうなんだよ〜…

なんかきれいな人だったけど…」


「みのり…高校生のくせによくそんな昼ドラみたいな…」


「そんな事はどうでもいいよぉ…

そんな事言うために来てくれたの?」


わざとからかう祐をみのりが怪訝そうに見ると
祐が笑った。



「だってみのりが落ち込んでるから元気づけようと思ってさ(笑)

…で、浅井さんはなんて?」


本屋の2件隣のファーストフード店は冬休みのせいか賑わっていて
2人の会話がかき消されそうだった。


「…浅井さん知らないみたいだから言ってないんだ。

言っても…別にどうにもならないし」


俯きながら言ったみのりに祐が顔をしかめる。


「なんで?

浅井さんに言えばきっと奥さんに言ってくれるんじゃない?

そうすればみのりだってスッキリするし…」


「でもっ…」


祐の言葉をみのりが遮った。


みのりが悲しそうに歪んだ顔をあげる。


「割り込んでるのは…

あたしだから…


それに…

なんか沙紀さんの態度も気になって…」





『沙紀さんの態度も気になって』

なんて…

ただの言い訳かもしれない…


でも…



また俯くみのりに祐がしばらく見つめて…

ゆっくり口を開く。


「みのり。

キツい事言うようだけどいい加減割り切りなよ。

浅井さんが結婚してても
それでも好きだから一緒にいるんでしょ?」


みのりが俯いたままうなづく。



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