ずっと大好き…この恋は秘密 …

視聴覚室



「あ、もう来てるじゃん」


みのりと里奈が校舎から出ると

駐輪場の隣にすでに教習所の送迎バスが止まっていた。


「じゃ頑張ってね」


「うん。

今日こそ絶対受かるよ」


気合いを入れる里奈に手を振って駐輪場に入った時…

里奈に呼び止められた。


「みのりっ!」


みのりが振り返ると里奈が送迎バスを指差して止まっていた。


不思議に思い、みのりがその先を見ると…



「―――…!」




バスの運転席に…


浅井の姿があった。



「浅…」


思わず呼びそうになった口を慌てて閉じた。


今から教習所に行く生徒が続々と乗り込んで行く。




バレたら…まずい。


うん…

絶対まずい。




そう思って

呼ぶのをよした。






なんか新鮮…


笑顔を作る事なく
クールな表情で頬杖をついている浅井がなんだかおかしい。


あたしといる時と全然違う…


意外と子供っぽいし

意地悪で…


それにたまにエッチで(笑)


でもすごく優しくて…




今バスの運転席に座ってるのは…

一番最初に見た浅井さんだ。

あたしが少し気まずさを感じた浅井さんだ。



バレたらまずいと思いながらも

明らかに恋してる瞳で見つめていると浅井がふとみのりを見た。





やば…


なんとなくみのりが目を逸らして背中を向けると後ろから声が聞こえた。



「…佐倉っ!」




その声に…

浅井の声にみのりの体がすくむ。



振り返るとバスを降りた浅井の姿があって…




みのりの体が

すくんだまま固まっていた。





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