ずっと大好き…この恋は秘密 …


「こっち」


「え?ちょっと…」


浅井が歩いていく後ろをみのりが戸惑いながらついていく。


校舎の中はまだ残っている生徒もいるようで遠くから声が聞こえてくる。


「視聴覚室とか穴場なんだよなぁ」


そう言って北校舎1階にある視聴覚室のドアに手をかけた。


「浅…

鍵かかってるから…」


そう言って止めるみのりに浅井が意味深な笑みを浮かべる。


そして軽く扉を上げながらドアを引く。


鍵が閉まってたはずの扉が…


「…開いた」


驚いている様子のみのりの腕を掴んで部屋に入れ

浅井がドアを閉めた。


「オレ高校ん時結構色々やっててさ(笑)

友達が南商だったからよく忍び込んだりしてたんだ。

この部屋一番入りやすくて…


しっかし変わってないな(笑)」


のんきに懐かしがる浅井にみのりがはっとして声をかける。


「ってゆうか…

なんで浅井さんがバスの運転手してるの?」


「当番制なんだよ。

…みのり、こっち」


混乱しているみのりを浅井が手招きする。


「…浅井さん?」


壁に寄りかかりながら浅井が近づいたみのりを抱きしめる。


防音の視聴覚室には教室の生徒の声も

グランドの部活する生徒のかけ声も聞こえてこない。



「だってみのりの制服姿久しぶりに見たから…

我慢できなくなった(笑)


つぅか…

制服とかやべぇよなぁ…

かなりくるんだけど…」


静かな空間に
浅井の甘い言葉が吸い込まれていく。


ぎゅっと力を入れる浅井に
うれしくなりつつもみのりが浅井の腕から抜け出そうと浅井の胸を押す。


「ってゆうかここ学校だからっ…やばいってば!」



本気じゃない抵抗は
とても小さくて…




浅井が口の端をあげた。





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