ずっと大好き…この恋は秘密 …


「も〜っ!

祐ちゃんが変な事言うから嫌な事考えちゃったじゃん…


想像の中で危うく浅井さんと別れるとこだった…」


頭を振りながら言うみのりを見ながら

祐がゆっくりと話し出した。





「…みのりさ、


そんなに辛い恋してて…

…疲れない?」


「…え?」


ふいをつかれた質問に
みのりが祐を見る。


祐はバレーボールをしているグループを見つめながら続けた。


「みのりが…楽しいなら
浅井さんと一緒にいれて
うれしそうにしてるなら…

それでいいと思うしあたしは何も言わない。

結婚しててもそんなに好きになれるってすごいなって思うし…」


体育館の中にバレーボールの音が響く。


経験者のいないバレーボールは緩いラリーが続いている。


「だけど浅井さんと付き合うようになってから
みのりは悩んで泣くばっかりだよ。

見てて楽しそうに見えないよ…


たまに…

もっとみのりに合う人がいるんじゃないかって…
思う」


祐の言葉に

みのりが声を失った。


何も言えなかった。





『楽しそうに見えない』


そんなこと…


そんなことないけど…




ただ…

ずっと


沙紀さんの事が頭から離れなくて…





どんなに楽しくても

うれしくても…


いつも不安で…





幸せに浸りきる事なんて…

なかったけど…






だけど…

恋愛ってそうゆうものだって…


つらいものだって…





これが普通なんだって

そう思ってきた。





そう思い込んで…




これでいいんだって…








…違うの?









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