ずっと大好き…この恋は秘密 …


「おまえ手冷たいな」


浅井はふっと笑って…

みのりの手を離した。


そして

みのりの前のパスタのお皿を
自分の前に置き食べ始める。



「絶対かけすぎだろ(笑)

ボソボソじゃん(笑)」


文句を言いながら食べる浅井の目の前で

みのりの時間は止まったままだった。





『月曜なら会える』って…


ってゆうか浅井さんの手が
あたしの手の上に重なって…



フォーク…

間接キスだし…



意味わかんない…






みのりがパスタと交換で置かれた浅井の食べかけのドリアに手を伸ばす。


浅井のスプーンに少し躊躇しながらドリアを口に運んだ。






…味覚ない





さっきの事と浅井との間接キスの影響か

ほんのり温かいドリアの味がわからなかった。







…浅井さん


だって今日は



『サヨナラ』を言いに来たんじゃないの…?




なんで


笑ってるの?




あたし

迷惑じゃないの…?


邪魔じゃないの…?




そんな優しい笑顔で
優しい言葉かけられたら…


バカなあたしじゃなくても期待しちゃうよ…?




浅井さんがそんな事言うんじゃ

あたし…




気持ち止められないよ…











みのりは前に置かれたドリアを

ただ黙って口に運んだ。




少し冷めたドリアは…

やっぱり味がしなかった。








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