ずっと大好き…この恋は秘密 …


「何?」


不思議そうに聞く浅井に…

みのりが少し黙ってから話す。


「…あたしも朝弱いんです。

血圧90とかだし…


だから今までは夜入ってたんですけど…

最近はちょっと事情があって…」


しどろもどろに答えるみのりに

浅井がさらに突っ込む。


「事情?」


みのりは浅井から目をそらし…

小さな声で答えた。



「だって…

浅井さんが電話くれるのって夜だから…


お風呂入ってたら出られないから…」


気まずそうにうつむくみのりの言葉に

浅井は驚きが隠せなかった。





…オレの電話に出るために?

でも、オレが電話したのなんか2回だけだろ?






…それなのに毎日待ってんのか?






何とも言えない感情が
浅井の心の中に生まれる。



黙ってしまった浅井を
みのりがちらっと気まずそうに見た。


「ごめんなさいっ、

なんか変な事言っちゃいましたよね(笑)

あ、浅井さんパスタ食べますよね?


新しいフォーク…」




フォークを取ろうとしたみのりの手を

浅井が掴んだ。




みのりの

時間が止まる…





「月曜なら会えるよ」


「…え?」


あまりの動揺で聞こえなかったみのりが浅井に聞き返す。



「月曜でよければ会えるから…

連絡くれれば迎えに行く」



浅井の暖かい手が

みのりの冷たい手の体温を上げていく。



重ねられた手が

熱を帯びていた―――…




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