薔薇の王女



ドンッとシスターの肩を叩く


嘘だ!!嘘だ嘘だ嘘だ!!


「嘘だ!!シスターは私に嘘をついてるんだ…騙されないぞ!!」


ドンドンと叩いてもシスターはただずっと抱きしめたまま



「う…う…嘘だぁ―――!!お父様!!お母様ぁ!!!」




「泣きなさい……そして強く生きなさい…ご両親もそれを望んでいらっしゃるわ」




それからずっと泣いた


声が枯れても嗚咽が漏れてもずっと泣いた


シスターはずっと黙って抱きしめてくれていた…
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