会いたい

その時だった。

右手が強く握られた。

その腕は優の手と繋がっている。

「先生っ!!まだ、まだ優は生きてます。ほら、手を握ってくる」

「……死後硬直です」

冷たく言いはなつ。

「…………生きてますよ…」

優は生きてる。

生きてるの…。

死んでなんかないよ…

医者は私とお母さんに深く深く頭を下げて、病室を出ていった。




二人のすすり泣く声がいつまでも響いた。



< 24 / 26 >

この作品をシェア

pagetop