愛は要らない


夕食を終えた綾野が書斎に戻ると、スーツを脱ぐ遥がいた


「お帰りなさい。・・・ん?」


綾野が遥に近づく


「どうかした?」

「・・・・・・煙草の臭いがします」

「えっ?」


遥の視線が泳ぐ


「吸いましたね?」

「きょ、今日の取引先が煙草を吸う人でね」

「なら、これは?」


遥のスーツのポケットに入っていたのは、金色のライター


「煙草は嫌いだ、って言いました」

「綾野のいないところで吸ったんだけど・・・?」


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