愛は要らない


「わ、私、先に寝ますっ」


布団を被って、綾野は頭まで隠してしまう


──────ギシッ


着替え終わった遥が、ベッドに乗ったのだろうか?

明かりも消えて、なんだか呼吸をするのも大きく耳に響く


「綾野・・・?」

「・・・・・・なんですか?」

「──────」

「・・・・・・?」


呼んだのに、何も言わない遥に、綾野は振り返ろうとする


「!!!」


瞬間、後ろから抱きしめられた


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