愛は要らない
笑って、遥は綾野の頬にキスをする
「しょっぱいね」
「・・・うるさいですね」
恥ずかしくなって、綾野は遥の胸に、顔を埋めた
♪♪♪
♪♪♪
【ただいま、電話に出ることが出来ません───】
───ピッ
『遥?私よ、楓。実は、日本に帰ることになったの。・・・会えるかしら?会いたいの。これ聞いたら、連絡してちょうだいね?』
愛は言えない
それなのに、今口にしているのは、愛以外の何物でもなくて───・・・