愛は要らない


吐き気をこらえる綾野に声をかけて、遥は会社へと向かう


「行ってらっしゃい・・・」


口をおさえたまま、綾野は遥を見送った


「大人しく横になってよ・・・」


ふらふらと、綾野は客間に戻っていった




昼近く、専務室に戻った遥を待っていたのは、コーヒーを優雅に口にする楓だった


「楓?今日来る予定あったかな?」

「用がなきゃ来ちゃいけないの?元・恋人に対して、ひどいんじゃない?」


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