愛は要らない
確か、年齢の割りには若く見える老人だった
「来週あたり、遥と会って来てはくれないか?」
「どちらに・・・?」
「ここから車で、2時間くらいの所だな。元々は避暑地として使っていた別荘に、何故かいきなり住みだしてね」
何でだろうなぁ・・・、と豊は苦笑いをする
「遥、さんの予定は・・・」
「秘書の有沢くんに、空けておくよう言っておいたから、問題はない。話はこれだけだ。呼び止めてすまなかったね」
「いえ・・・。では、失礼します」