すき、と*愛言葉*

おとした紙を手でひろい、もう一度目をとうす。

『昔からの夢だった世界一周旅行にいってきます。いつかえってくるかはわかりません。うふ★がんばっちょ!』


ついに内容を理解した私は、階段をあがり、祐の部屋まで走って向かった。ノックもせずに、バンッと音をだしてドアを開けるといすに座っている祐がいた。

「ゆ、祐!!大変、お母さんがお母さんが!!」


「なんだよ姉貴、落ち着けよ。母さんが大変なのは昔からだろ?」
私はなんて説明したらいいかわからなくなり、とりあえず祐にお母さんが置いていった紙をわたした。


「よっよんで!!」


めんどくさそうな顔をしながらしぶしぶ祐は紙をうけとった。


「…これはねぇだろ。」

読み終わった祐が眉間にしわを寄せていった。

「いい年したおばさんがうふ★とがんばっちょって…」はぁ、ありえねぇとつぶやき、額に手をあてた。

…ん?「えっ!気にするとこはそこなの!?内容についてなんかコメントしてよっ!!」


「ん、ぁあ、別に俺には関係ないし、」

か、か、関係ないですとぉっっ!!!
< 19 / 39 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop