アリスとウサギ

「ねえ、あの人ウサギの彼女?」

 無愛想な顔のまま、アリスは何となく聞いてみる。

 ウサギは顎鬚をいじりながら首を傾けた。

「あの人? ああ、ファミレスで会った?」

「そう」

「彼女ってほどじゃねーよ。何? 気になる?」

「別に、聞いてみただけ」

 曖昧な答えを不服に感じながら、カシスソーダを一口流し込む。

 ウサギは楽しそうに笑いながら、からかいモードの顔になった。

「やきもちか?」

「違うし」

 眉間にしわを寄せるアリスを見て、ウサギは片方の口角を上げてニヤニヤと笑っている。

「俺はね、特定の女とは付き合わないよ」

「不特定多数と付き合うってわけ?」

「付き合うっていうか、来る者は品定めして、去るものは追わない」

「サイテー」

「だからそう言ったじゃん」

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