セツナイロ
「ねぇ、ルナ…?
あたし決めたよ……
ここから…
今までのあたしの居場所から抜ける事にする。」
「…は?
それって…。」
あたしは黙って頷いた。
「そんな…
嘘だよね…?」
驚きというか、絶望というか、そんな曇った笑顔をルナはこぼしながら言った。
「あたし…ハルキとルナと友達辞めるよ……。」
「…なんでっ…
今まであたし達…」
「仕方ないじゃん!
もう戻れないでしょ?!
きっとバラけるいい時期なんだよっ…!
ルナも…ハルキも…それぞれの道進めばいいでしょ…?!」
ルナはスカートをギュッと握りうつむいた。
「…どうせもう…アスカだって戻ってこないんだから……。」
あたしは何だか泣き出しそうで、そんな自分をルナに見せたくなくて後ろを向いた。
「そっか…そうだね……
うん、あたしも辞めるよ。
バイバイ…。」
そして地面を蹴る音が聞こえた。
次第に音は小さくなって、消えた。
これで、これであたし逹は終わったんだ…。
「…ははっ…」
そう思うと、自潮気味の笑顔と、涙がほろりとこぼれた。